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ACM CSCW2015 参加報告 その5

2日目.一般セッション午前の部(後半)の報告です.
 
ACM CSCW2015ホームページ
 
<Leveraging Language>のセッション
 
They Said What? Exploring the Relationship Between Language Use and Member Satisfaction in Communities
 Tara Matthews, IBM Research - Almaden, USA and Google, USA
 
IBM社内の142個のオンラインコミュニティを対象に使われているテキストの特徴と,メンバーの満足度に関する調査を行った.満足度は5段階で聞いている.
 
面白い結果としては,満足しているメンバーは
・第一人称単数形よりも第一人称複数形を多く使っている
・怒りに関する語よりも,心配に関する語を使っている.これにより他の人のサポートを受けている.
・冠詞は使わない
という結果が得られている.
 
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特に冠詞は使わないというところに興味を惹かれた.オンラインコミュニティでは,あまりきっちりした言葉づかいをしない方が満足度が上がるのだろう.これは,優秀な研究者ほど,積極的にソーシャルメディアをフランクに使っているのに通じるものがあると感じた.
 
 
Turkers, Scholars, “Arafat” and “Peace”: Cultural Communities and Algorithmic Gold Standards
 Shilad W. Sen, Macalester College, USA
 
概念のsemantic relatednessの正解データを得るのに,評価者にその意味的な近さを答えてもらうことが多い.しかし,これはコミュニティによって異なるかもしれない.それを確認した研究である.
 
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リンクのみ使ってSRを計算する方法と,テキストのみ使ってSRを計算する方法,そのハイブリッドで計算する方法を,各文化コミュニティ(cultural community)からのアンケート結果をそれぞれ正解値として考えたときに,どの方法がうまくいくかを比較した.
 
そうすると,心理学者のコミュニティにおいて自動で計算したSRと正解のSRの相関係数が最も低くなった.また,その場合,リンクを使うものがいちばんよく,テキストやそのハイブリッドは低い結果となった.
 
Semantic relatednessの研究分野に正解データの作り方に対する疑問を投げかける論文であり,極めて価値の高い論文だと思う.
 
 
Dissecting a Social Botnet: Growth, Content and Influence in Twitter
 Norah Abokhodair, University of Washington, USA
 
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Q1. Social Botnetによるネットワークがどのように大きくなるのか?
Q2. Social Botnetによるツイートの内容は通常のユーザのツイートとどう異なるのか?
Q3. Social BotnetがTwitterの議論にどのような影響を与えるのか?
を調べた研究.
 
ボットの発言するコンテンツの内容も調べており,News,opinion,スパムなどに分類している. ボットはopinionが少ないことが発見されている.
 
ボット作成者の狙いや,自動でのツイートの作成への難しさが背景にあると思われ,興味深い結果だと言える.
 

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