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ACM CSCW2015 参加報告 その3

1日目.一般セッションの報告です.
 
ACM CSCW2015ホームページ
 
「Understanding Deviance in Collaboration」のセッションから,
 
1. The Perverse Effects of Social Transparency on Online Advice Taking
 Duyen T. Nguyen, Carnegie Mellon University, USA
 
ネット上のQAサイトなどの回答者のTransparency(その人がどのような人なのかに関する情報の公開の程度)を上げたら,Bad adviceでも受け入れる可能性が上がるか?ということを解明しようとした研究である.
 
投資に関するアドバイスを回答者から受けるという想定のものとTransparencyを変えた実験を行った.特に仕事(投資)に関するソーシャルメディア上での行動を可視化するかどうかに注目している.面白いと思ったのは,仕事に関係しない内容でも,その回答者のアドバイスを受け入れるようになるという結果を得た点である.
 
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3. Characterizing Online Rumoring Behavior Using Multi-Dimensional Signatures
 Jim Maddock, University of Washington, USA
 
Twitterでのボストンマラソンの爆破事件における噂の広がりやその記述の特徴について調査した研究.時間経過による広がり方と,ドメインの多様性,語彙の多様性,地理学的特徴について調べている.噂を6つのタイプに分類し,上記の特徴について調べている.
 
事実を述べた噂は,語彙が多様であったと報告している.一方,真実でない噂は,語彙の多様性が低かったと報告している.これは非常に興味深い結果である.
 
 
「Trust & Anonymity」のセッション
 
1. This is a Throwaway Account: Temporary Technical Identities and Perceptions of Anonymity in a Massive Online Community
 Alex Leavitt, University of Southern California, US
 
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捨てアカウントを使っているユーザについて調べている.仮説は以下の3つ.
H1: 個人情報を公開したがらない人は捨てアカウントを使いがちである.
H2: 聴衆が多いと感じられる場合には,捨てアカウントを使いがちである.
H3. 匿名性が保たれないと感じている場合は,一時的なアカウントを使いがちである.
 
仮説1と2はサポートされず,仮説3のみサポートされた.人は,システム的に匿名性が保証されないと思った場合は,捨てアカウントを使う傾向にあるということである.いずれの仮説もサポートされると思ったが,そうでなかったのは,この研究分野の難しさを物語っているように思える.

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