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ACM CSCW2015 参加報告 その2

オープニングキーノートの報告です.
 
ACM CSCW2015ホームページ
 
Jeffrey Hancock: The Facebook Study: A Personal Account of Data Science, Ethics and Change
Cornell University
 
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Facebookが,negativeな投稿,positiveな投稿のみをニュースフィードに表示させることで,ユーザのpositiveな投稿やnegativeな投稿がどのように変化するかを調べた実験は有名な話である.この実験では,positiveな投稿を少なくすれば,そのユーザはネガティブな投稿が増え,negativeな投稿を少なくすれば,そのユーザはpositiveな投稿が増えるというものであった.
 
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Hancock博士らは,これに対してメディアでどのような反応があったのかを調べた.多くのメディアでは,研究倫理審査委員会を通さなくて良いのか?,インフォームドコンセントはどうなっているのか?,この研究はなぜここまで議論を引き起こしたのか?など,様々な意見を引き起こした.
 
Facebook上の投稿において,第一人称を使っている割合,怒りを表しているもの,不安を表しているものを,感情的なものそうでないものとに分けて回数を調べており,感情的な投稿には上記のものがいずれも増えることが確認された.
 
また,アカデミアでの議論では,倫理について述べているものと科学について述べているものに分け,倫理について述べているものは,第一人称と不安が多く,科学について述べているものは怒りについてが多かった.
 
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また,どの方法でFacebookがあなたのコンテンツの選択をどのように行っていると思うか?を
paparazzi, personal shopper, magazine, spy
の中から選ぶ調査をアンケート調査にて行った.
paparazzi:ホットトピックや人気トピック
personal shopper:あなたが欲しいコンテンツを選んでいる
magazine: あなたが知りたいストーリーやトピックを集めている
spy: あなたのブラウジングやメッセージのヒストリーを集めいている
 
面白い内容の調査ではあったが,これらの間にはほとんど差がなかったと報告された.
 
Twitterのタイムラインも非常に活発で,講演を聞きながら追うことは,非常に難しかった.1年近く経った今でも,議論を引き起こす内容であることが分かる.
印象に残ったTwitterのタイムライン上のtweetには,「倫理は,実験方法論や教育,トレーニングに組み込むべきだ」や, 「FBの心理実験への反応について,非常に正直に調べた研究だ」,「Webへの投稿はパブリックなものだが,SNSへの投稿はパブリックとプライベートの線引きがあいまいだ」など多くの意見が投稿され,それらを見ているだけでも,興味深いものであった.

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