« 2012年8月 | トップページ | 2012年11月 »

2012年9月

[CFP] ARG第1回Webインテリジェンスとインタラクション研究会

研究会のホームページがまだ出来上がっておりませんので,URL参照とその情報の共有のため,ARG第1回WI2研究会のCFPを,私の個人のブログに掲載します.なるべく早くにホームページを立ち上げたいと思いますので,悪しからずご了承ください.

====================================================
    第1回Webインテリジェンスとインタラクション研究会
   アカデミック・リソース・ガイド ARG 所属研究会 (SIG-WI2)
             発表募集のご案内
                          委員長 土方 嘉徳
====================================================

この度,アカデミック・リソース・ガイド株式会社様のご支援を受けまして,Web技術に関連する新しい研究会「Webインテリジェンスとインタラクション研究会」(略称,WI2研究会)を発足することにしました.

World Wide Webはその誕生以来,様々なコンテンツやサービスが誕生してきました.それにより,その情報構造やアクセス方法も劇的に変化してきました.そのような変化の過程において,ユーザの情報閲覧行動やコミュニケーション行動も多様化してきました.

本研究会では,多様化・複雑化したWebを利用するユーザを支援するべく,計算機科学だけでなく社会学や人間科学などの観点からも方法論を模索し,解決案を実現することを目指したいと思います.

ベースとなる計算機科学においては,データ工学,人工知能,自然言語処理,ヒューマン・コンピュータ・インタラクションなどに携わる研究者が集まり,その研究領域を超えた議論をしたいと思います.

また,Webを対象にした社会学,教育学,心理学的なアプローチを採っている研究者も集まり,技術ベースのアプローチとの融合や,新規分野の開拓を行っていきたいと考えております.

第1回WI2研究会は,来たる2012年12月14日(金)~15日(土)に,さくらWORKS<関内>(横浜市中区)で行われます.

特別企画として「Webインテリジェンスとインタラクション研究の未来」と題した招待講演をWI2研究会専門委員により行います.研究会発足に当たり,Web研究における主要な研究分野において,どのような研究展望を持っているのかをご紹介いたします.

また本研究会では,一般講演を募集いたします.人工知能に代表される知的情報処理技術,Web上の情報リソースに効率的にアクセスするためのデータベース技術,Webからの知識獲得を行うための自然言語処理技術,Web上のコミュニケーションを支えるヒューマンインタフェース技術,およびこれらを融合したシステム設計技術などに関する研究発表を募集します.

発表された講演はすべて,当研究会の専門委員が聴講し,特に優秀な研究を表彰させていただきます.

たくさんのご発表,お待ちしております.

------------------
◇講演募集分野
------------------
(A) 知的情報処理技術
・情報推薦,パーソナライゼーション,ユーザモデル,情報可視化,
 ソーシャルネットワーク分析,マルチメディア検索,Webエージェント技術
(B) 自然言語処理技術
・情報検索,情報抽出,自動要約,質問応答,文書クラスタリング,
 テキストマイニング
(C) Web基盤技術
・XML,半構造データ処理,メタデータ応用,アノテーション技術,
 セマンティックWeb,Linked Data,オントロジ,Webサービス,
 セキュリティ,プライバシ,情報構造化,電子図書館
(D) Webインタラクション技術
・意思決定支援,ユーザ行動分析,エンタテイメント,協調作業支
 援,適応型インタフェース,ヒューマンコミュニケーション,
 創造性支援,教育支援,社会分析
(E) その他
・Webインテリジェンスとインタラクションに関するテーマ全般

------------------
◇発表種別
------------------
(1) ロング発表
原稿 6 ページ,持ち時間30分(20分発表,10分質疑応答)となります.実験結果などが出揃った分量の多い研究発表は,こちらでお申し込みください.
(2) ショート発表
原稿 2 ページ,持ち時間18分(13分発表,5分質疑応答)となります.これからどのような研究をするかを説明するポジションペーパーの発表や,前回の発表からの進捗分の発表,サーベイ報告や,市場調査報告,ユーザアンケートの結果報告,システム開発報告,サービス提案などにご利用ください.
(注意点)
それぞれ,会場の都合などにより,持ち時間を短くさせていただくこともありますので,ご了承ください.また,申込み件数が上限に達しましたら,その時点で申込み受付を終了させていただきますので,ご了承ください.

------------------
◇動画配信・チャット
------------------
WI2研究会では,全ての発表を動画配信いたします(録画はしません).研究者だけではなく一般の方にも研究をアピールするチャンスになると思いますので,ぜひご協力ください.
また,Twitterで専用のハッシュタグによるチャットの場も提供します.多くのフィードバックを得る良い機会になると思います.
(注意点)
アイデア段階の研究発表も歓迎しておりますので,発表者がご希望になれば発表の全体あるいは一部を配信停止にいたします.動画配信を希望されない方は,予めご連絡下さい.

---------------------------------
◇プロシーディングスとアーカイブ
---------------------------------
論文は,紙媒体のプロシーディングスに掲載します.全てのプロシーディングスにボリューム番号を付け,全ての論文に発表番号とページ番号を付与します.また,発表後1年経過した時点で電子版のアーカイブをWeb上で公開し,どなたでも閲覧できるようにいたします.

----------
◇表彰制度
----------
全ての発表は,その場に参加している全ての専門委員により審査され,特に優秀な研究を表彰いたします.受賞研究は,当研究会ホームページやメーリングリスト,その他ソーシャルメディアにより,広報したいと思います.下記の表彰種目を用意しております.
優秀研究賞:研究の新規性,有用性,完成度とプレゼンテーションの観点から,特に優秀な研究に授与されます.
萌芽研究賞:研究の新規性と萌芽性の観点から,将来発展が期待される研究に授与されます.
学生奨励賞:上記賞を受賞した発表を除いて,学生の発表で,研究の新規性,有用性,完成度とプレゼンテーションの観点から,特に優秀な研究に授与されます.

------------------
◇ステージ発表推薦
------------------
システムとして完成度の高い発表や極めて有用性の高い発表は,システムのデモを中心としたステージ発表のセッションに推薦いたします.WI2研究会で発表された研究の中で,特に産業応用が期待されるものとして,特別ステージにて発表する機会を提供します.ステージ発表は,今後開催されるWI2研究会において数回おきに開催予定です(具体的な頻度は未定ですが,主に東京開催時に行う予定です).様々なメディア・プレスにも広報し,多くの方に研究を知ってもらえるようにする予定です.ステージ発表された研究の中から,さらに優秀な研究に対しては表彰することも検討しています.推薦された場合には,ぜひこの機会をご利用ください.

------------------------
◇研究会開催報告での広報
------------------------
研究会終了後に,研究会開催報告を本研究会ホームページに掲載します.その際,発表の様子を撮影した写真を掲載することもあります.参加できなかった方の情報収集の手助けになると思いますので,ご理解とご協力をお願い致します.

------------------
◇開催要領
------------------
期日: 2012年12月14日(金)~12月15日(土)
会場: さくらWORKS<関内>(〒231-0012 横浜市中区相生町3-61 泰生ビル2F)
   http://yokohamalab.jp/sakuraworks
参加資格: 特になし
発表申込の締切日: 2012年 10月 31日(水)
原稿提出の締切日: 2012年 11月 19日(月)

申込方法: 下記申込フォームに必要事項を記入し,下記の発表申込・問合先へ
E-mailでお知らせください.

==================================================
       第1回WI2研究会発表申し込みフォーム

発表題目:
著者:
所属:
代表者連絡先
氏名:
住所:
TEL:
E-mail:
発表種別:ロング発表 / ショート発表

(発表申込・問合先)
齋藤ひとみ(愛知教育大学)
E-mail: hsaito<アットマーク>auecc.aichi-edu.ac.jp
==================================================

------------------------------
◇参加費・プロシーディングス代
------------------------------
発表者には参加費とプロシーディングス代をお支払いただきます.
<参加費>
一般 3,000円(事前登録 2,000円)
学生 2,000円(事前登録 1,000円)
<プロシーディングス代>
3,000円
※発表を伴わない聴講のみの学生は,参加費は無料になり,プロシーディングス購入は任意となります.

------------------
◇特別企画:「Webインテリジェンスとインタラクション研究の未来」
------------------
過去10年のWebの歴史は,サービスと情報の多様化にあった.多様なサービスが生まれ,その基で様々な情報・コンテンツが流通してきた.また,流通する情報のリアルタイム性と実世界性が高まった10年でもあった.このようなWeb発展の流れの中で,それを利用するユーザを支援するWebインテリジェンスとインタラクションの研究分野は,どのように発展していくのか?あるいは,どのような研究課題に注力すべきか考えてみたいと思う.本企画では,情報推薦,情報可視化,セマンティックWeb,セキュリティ・プライバシー,評判情報分析の5つの研究分野に注目する.本研究会の5人の専門委員により,その分野の動向と今後の方向性を示す.

(1) 情報推薦
講演タイトル:Human-Recommender Interaction
講演者:土方 嘉徳(大阪大学)

(2) 情報可視化
講演タイトル:情報可視化によるテキストストリームデータのモニタリング支援
講演者:高間 康史(首都大学東京)

(3) セマンティックWeb
講演タイトル:セマンティックウェブの次のステップ:オープンデータと知的処理
講演者:大向 一輝(国立情報学研究所)

(4) セキュリティ・プライバシー
講演タイトル:研究成果の実用化に向けたセキュリティ・プライバシー保護技術の課題
講演者:井口 誠(Kii 株式会社)

(5) 評判情報分析
講演タイトル:CGMテキストを対象とした自然言語処理: 今後の展望と課題
講演者:鍜治 伸裕(東京大学)

司会者:
土方 嘉徳(大阪大学)

---------------------
◇WI2研究会専門委員会
---------------------
委員長  土方 嘉徳 大阪大学
副委員長 高間 康史 首都大学東京
幹事   大塚 真吾 神奈川工科大学
     大向 一輝 国立情報学研究所
     井口 誠 Kii 株式会社
     杉原 太郎 北陸先端科学技術大学院大学
     笹嶋 宗彦 大阪大学
専門委員 難波 英嗣 広島市立大学
     松下 光範 関西大学
     坂本 比呂志 九州工業大学
     櫻井 茂明 東芝ソリューション株式会社
     庄司 裕子 中央大学
     山田 和明 東洋大学
     加藤 文彦 国立情報学研究所
     熊本 忠彦 千葉工業大学
     河合 由起子 京都産業大学
     村上 晴美 大阪市立大学
     齋藤 ひとみ 愛知教育大学
     奥 健太 立命館大学
     北山 大輔 工学院大学
     西山 莉紗 日本アイ・ビー・エム株式会社
     濱崎 雅弘 産業技術総合研究所
     鍜治 伸裕 東京大学
     山本 岳洋 京都大学
     中山 浩太郎 東京大学

------------------
◇発表申込・問合先
------------------
齋藤ひとみ(愛知教育大学)
E-mail: hsaito<アットマーク>auecc.aichi-edu.ac.jp

主催 ARG Webインテリジェンスとインタラクション研究会

--------------------------------------------------

|

ヒューマンインタフェースシンポジウム2012「ユーザ行動・ユーザモデル」ノート

2012年9月4日(火)~9月7日(金)に九州大学で行われましたヒューマンインタフェースシンポジウム2012に参加してまいりました.「ユーザ行動・ユーザモデル2」のセッションの座長をしてまいりました.「ユーザ行動・ユーザモデル1,2」と両方のセッションに参加しましたが,このセッション,面白い発表がありましたので,そのノートを公開します.

(3322L)
意識的な休息に着目した知的生産性変動モデルの提案と評価
宮城 和音 , 河野 翔 , 國政 秀太郎 , 大石 晃太郎 , 石井 裕剛 , 下田 宏
( 京都大学 )

知的生産性の変化を数理モデルとして獲得するという研究.知的生産性と言うともっと高尚な仕事をイメージしてしまうが,実際には伝票分類タスクと足し算タスクという,どちらか言うと単純作業.

これまでに提案してきた3つのモデルを比較検討している.
・旧モデル1
作業ー非作業状態の遷移モデル
・旧モデル2
作業状態・短期休息・長期休息の3状態遷移モデル
・新モデル
集中(短期休息-作業状態)-非集中(長期休息)と階層的にモデル化

Img_1302_2

実験は,実際に取得した作業記録データと,上記モデルで出力した作業にかかった各タスクの作業時間との照合で行っている

タスクは,以下の2種類
伝票分類タスク:伝票を27のカテゴリに分類
足し算タスク:隣り合う数字を足し合わせる


実験結果から新モデルが一番良かったことを示している.
新モデルが一番良いことを証明した

遷移確率(パラメータ)が実験課題に応じて適切にチューニングされているかどうかを質問したが,
適切にチューニングされているとのこと.

人間が仕事をするには,ずっと同じ効率で仕事をこなしているわけではなく,波がある.
それを上記のような状態遷移モデルでモデル化できることを示した点は非常に評価できる.


(3325L)
場の拒否度と室員の割り込み拒否度の関連性の検討
青木 和昭 , 佐藤 茂樹 , 田中 貴紘 , 藤田 欣也 ( 東京農工大学 )

仕事中の割り込みに対する個人の拒否度を算出する研究は過去にいくつかある.という説明で始まったが,割り込みに対する拒否度というよりは,現在の仕事状況からどれだけ割り込みやすいか?ということを算出する研究であった.
キーストローク
カメラ・マイク
人間の認知モデル
アプリケーション切り替え

発表者らは,個人ではなく場の拒否度について研究している.職場の同室の拒否度という意味だが,個人ではなく部屋にいる構成員全体としての拒否度を測るというところが面白い.

真の個人の拒否度を作業情報から推定(PC操作量,頭部運動量など)
真の場の拒否度をざわつき・会話・動きなどから推定
場の拒否度は第三者が観察して正解データを与える

実際には,音圧,人の動き(OpenCVで取得)から測っている.

Img_1303_2

Img_1304_2

入室イベントがあると場の拒否度は低下.一方,個人の拒否度は変化なし
会話があると場の拒否度が低下.
場の拒否度は,必ずしも個人の拒否度と一致しない点が面白い.

最後は,場の拒否度に影響する特徴のどれが重要かを知るために決定木で学習している.
識別率は8割とのこと.


(3331L)
製品のデザインに関係づけられた乳幼児のよじ登り行動の計算モデル構築と分析
野守 耕爾 ( 産業技術総合研究所 ), 金 一雄 ( サキコーポレーション )
西田 佳史 ( 産業技術総合研究所 )

Img_1307


製品の形状からどれくらいの確率で子供がよじ登るかを算出するモデルを開発
ベイジアンネットワークで推論.

Img_1309

直方体の広さと高さを細かく変更
70種類のうちの10種類を部屋に置く.
箱は,被験者により変える.
65名分
被験者のよじ登りはセンサを使って自動で収集した.

Img_1313

月齢が高くなるほどよじ登る確率が高い
高さが低くなるほどよじ登る確率が高い
という結果が得られたが,結果そのものは驚くべき結果ではない.

Img_1317

ただ,
正方形よりも長方形の方が上る確率がちょっとだけ高かった.
月齢×高さで見ると,単調減少するわけではない.チャレンジしたくなる適度な高さがある.
という結果も,微妙な差ながら見られた.

これらは非常に面白い知見であるため,もう少しログを詳しく解析するなどして,明確な差があるかどうか確かめて欲しい.今後の発展が楽しみな研究である.


(3333S)
女子高校生の制服を対象とした「着くずしインタフェース」の分析
若林 里奈 , 小川 克彦 , 橋口 恭子 ( 慶應義塾大学 )

神奈川県県立高校女子145名を観察し,制服の着くずしには,
部分変化型:ネクタイなど
オーソドックス型:ありがちなきくずし(襟を空けている)
主張型:スカートの丈が極端に短い(カーディガンが極端に長い)
体系考慮型:体のラインをぼかす(タイツをはく.カーディガンゆったり)
規定型:規定通り
こだわり型:パーカーなど普通は着ないものを来ている
があることを発見している.

Img_1323

これに対する印象評価を,様々な社会的立場の人を対象に実験している.
印象評価をSD法で聞いている

Img_1324

社会的立場により,上記の各着くずしタイプごとに印象が違うことを示している点が面白い.
体系考慮型は男子のみ親しみを感じている
規定型は女子高生のみ個性的と考えている
(きくずしが当たり前)

Img_1325


社会的背景がきくずしへの印象に影響を与えている可能性がある.
きくずしとそれを評価する人の社会的関係性について深く分析したら
面白い研究になると思われる.
これも,今後の発展が楽しみな研究である.

|

« 2012年8月 | トップページ | 2012年11月 »