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IBM 人工知能「ワトソン」,クイズ王と対戦

久々にワクワクするニュースが飛び出しました.IBMが開発した人工知能「ワトソン」(Watson)が,アメリカの人気クイズ番組のクイズ王と対戦するというのです.(個人的には「人工知能」という言葉は使いたくありませんでしたが,マスメディアの報道に倣ってみました.IBMのプレスリリースでは,「コンピュータシステム」と言っています.)

IBMは,1996年人間のチェスの王者を負かす人工知能ディープ・ブルー (Deep Blue) を開発し,世間を驚かせましたが,今度はクイズだそうです.

ちょっとコンピュータサイエンスをかじったことがある方なら分かると思いますが,チェスとクイズとでは,全く難しさが違います.チェスは,いわゆるトイ・プロブレム(Toy problem: 限られた世界で限られたルールに支配された問題)で,探索の幅が広くなりと深さが深くなりさえすれば,未来における評価関数の出力結果の最大値が得られる,パスを選択することができます.(探索とは,未来にどういう手を打つか(対戦相手の手も含めて)を試してみることを意味します.)

しかし,クイズになると,自然言語を理解する必要があります.自然言語は,例外の塊ですので,いまだコンピュータは完全に理解することができません.新語も続々出てきますし,世の中にある常識すべてを機械可読な因果関係で結ぶことも不可能です.

映画の脚本や百科事典から知識を組み込んだと言いますが,それだけでどれほど質問応答に答えることができるのでしょう?

私の予想は「ワトソン」の負けですが,ぜひ予想をひっくり返す結果になって欲しいものです.

■プレスリリース IBMのコンピューター・システム「ワトソン」がジョパディ!に挑戦
http://www-06.ibm.com/jp/press/2010/12/1702.html

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