« 2010年11月 | トップページ | 2011年1月 »

2010年12月

ACM RecSys2010 勉強会のノート(セッション6)

国際会議ACM Recommender Systems 2010 (RecSys 2010)の勉強会のノートです.論文紹介は,論文タイトル下の発表者がされ,下記は私が書いたノートです.今回紹介するのは,「All about gourps」のセッションです.いずれの発表も面白いものでした.

6-1は,コミュニティの推薦で,Social networkとaffiliation network(ユーザ×コミュニティ)の両方を使うというものです.非常に面白いアイディアだと思います.6-2は,グループベースの推論で代表手法であるAggregated modelsとAggregated predictionを比較するというもので,非常に価値のある論文だと思います.6-3は,グループベース推論のうちの,Aggregated predictionに注目し,3つの仮説を検証するというもので,いずれの仮説も面白く,価値のある論文だと思います.
私は,このセッションが最も面白かったように思います.

Session 6: All about groups
6-1 Affiliation recommendation using auxiliary networks
  濱崎雅弘(産業技術総合研究所)
人×グループのネットワークもある.
ユーザにグループを推薦
Social networkとaffiliation networkの両方を使う
affiliation networkとは?コミュニティに参加しているか否か.

ユーザ+グループの行列Cを作成
2種類の手法でaffiliation推薦
(1) 行列Cをランダムウォークした場合のユーザからグループへの遷移のしやすさを求める(Kats CIKM'03)(2) 行列にSVDをかけてユーザとグループの潜在的特徴を求める

評価用データセット,OrkutとYoutube
上位50件を推薦した結果を提示
各ユーザの成功率.(オフラインで実験)
Katzの方が良かった.

affiliation networkを使うだけでなく,social networkも利用した方が良かった.

6-2 Group‐Based Recipe Recommenations: Analysis of Data Aggregation Strategies
  奥健太(立命大)
グループベース推論
レシピの推薦
代表手法であるAggregated modelsとAggregated predictionの比較はこれまでされてこなかった.
Aggregated models:個人モデルを統合しグループモデルを生成.グループモデルに基づいてCFで推薦
Aggregated prediction:個々のモデルからCFにより推薦候補を出す.個別のスコアをグループ向けに集約
どっちが良い?Aggregated models
重みづけモデルも提案
Uniform model:
Heuristic model:常識にしたがい主導で与える
Role-based model 家族内の役割を参照して重みづけ
Family-log model:家族内の活動度に基づき重みづけ
実験結果から,Family-log modelが最も良いことを示している.
Heuristic modelとは?著者が独断で父母子で値を得る
Role-based modelとは,父母子と役割を分担し,他の家族のデータの平均から重みを得る
活動度はどうやって得る?その人の評価データの数.
評価データ密度に応じて推薦手法を切り替える.評価データ密度が小さいデータはAggregated predictionが優れている.評価データ密度が多くなると,Aggregated models
評価データ密度:すべての評価できるアイテムのうち,そのユーザが評価したか?
一人でもめちゃくちゃ嫌いな人がいたら,推薦しない.一人でもむちゃくちゃ好きな人がいたら推薦する.
なぜ,extreme case heuristicsがセレンディピティ向上に影響するの?
 著者の主観,一人のextremeは他人にとってはなじみがないかもしれない.

6-3 Group Recommendations with Rank Aggregation and Collaborative Filtering
  奥健太(立命大)
グループベース推論のうちの,Aggregated predictionに注目.
ランク集約手法に基づいたグループ推薦.
(3つの仮説)
グループ内の人数が多ければ多いほど,グループ内のコンセンサスを得ることは難しい
個人向け推薦の精度はグループ向け推薦の精度より高い
グループ内のメンバの嗜好が類似していればグループ推薦の効果は高くなる

ランク集約手法
ユーザが選んだ順位がある
Spearman footrule 順位間の距離が最小となる順列
Borda cout 順位スコアに応じてランキング
ユーザはratingを付けている

グループの人数と推薦精度には相関はない
個人向け精度が低い時はグループ向け精度の方が高くなる
グループ内類似度と推薦精度とは相関あり

===

ACM RecSys2010 勉強会ノート目次

http://e-biz.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/acm-recsys201-1.html

ACM RecSys2010 勉強会 公式HP
http://qwik.jp/recsys-study/

ACM RecSys2010 公式HP
http://recsys.acm.org/2010/

 

|

ACM RecSys2010 勉強会のノート(セッション5)

国際会議ACM Recommender Systems 2010 (RecSys 2010)の勉強会のノートです.論文紹介は,論文タイトル下の発表者がされ,下記は私が書いたノートです.アルゴリズムは人気がないのか,4本中の2本のみの紹介でした.
勉強になったのは,コンテキストに基づくアルゴリズムの分類.pre-filteringとpost-filtering.アルゴリズムの研究としてはよくやるパターンです.

Session 5: Algorithms
5-2 Multiverse Recommendation: N‐dimensional Tensor Factorization for Context‐aware Collaborative Filtering
  江口浩二(神戸大)
コンテキスト指向情報推薦
コンテキストに基づくpre-filtering
 コンテキストに基づいてデータを選別し,その後推薦手法を実行
コンテキストに基づくpost-filtering
 推薦手法を実行し,その後,今天気ストを用いて推薦結果を選別
コンテキストモデリング
 コンテキストを統合したモデル[Oku, 2006]
提案手法:テンソル因子化法を用いた協調フィルタリング
N次のテンソル
ユーザ×アイテム×コンテキスト1×・・・×コンテキストN
3次元のテンソルの場合,右図のように1つのコアテンソルと3つの因子行列に分解
no context, pre-filteringの2種類の方法, 提案手法を比較.

5-3 Collaborative filtering via Euclidean embedding
  大久保和訓(阪大)
Euclidean Embeddingという著者が提案する.
ユーザとアイテムを同一のユークリッド空間い埋め込み,この空間上のユークリッド距離を用いて推薦を行う
MF(Matrix factorization)ど等程度の精度と拡張性
直感的な理解が可能

目的間数式(5)を勾配効果法で解き,同一のユークリッド空間上におけるユーザとアイテムの位置を算出する.

EEモデルの利点は,MFより効率的に探索が可能
あるユーザに推薦するアイテムを推薦する場合,ユーザからある超平面の片側にあるアイテムをすべて探索しないといけない.
EEモデルではk近傍探索で可能

===

ACM RecSys2010 勉強会ノート目次

http://e-biz.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/acm-recsys201-1.html

ACM RecSys2010 勉強会 公式HP
http://qwik.jp/recsys-study/

ACM RecSys2010 公式HP
http://recsys.acm.org/2010/

 


|

ACM RecSys2010 勉強会のノート(セッション4)

国際会議ACM Recommender Systems 2010 (RecSys 2010)の勉強会のノートです.
論文紹介は,論文タイトル下の発表者がされ,下記は私が書いたノートです.
最も私が興味を持っているセッションです.ただ,一番興味深かったのは,私が担当した4-4の論文です.それ以外の論文は,私の事前の期待値に比べると,いまいちでした.4-4は推薦リストの大きさと満足度を比べております.ネタ的には,経営心理学の分野では多いようなのですが,やはり情報推薦の分野では初めての試みで面白いと思います.

Session 4: Beyond prediction accuracy
4-1 Performance of Recommender Algorithms on Top‐N Recommendation Tasks
  神嶌敏弘(産業技術総合研究所)
行列分解はRMSEを最小化する
 上位N位のアイテムを提示するときの性能は?
MovieLensとNetfぃxデータで実験
データを大量の評価がなされるショートヘッドと残りのロングテールに分ける
評価:5段階評価で評価5を適合アイテムと想定し精度・再現率を算出

非個人化手法
近接法 Sarwar型
行列分解 AsySVD, SVD++, PureSVD

RMSE(2乗平均平方根誤差)を最小化しないPureSVD, NNCosNgbrは良い
個人化のないtopPopは全体ではまあまあだが,ロングテールではだめ.

潜在変数が少ない方が全体では良いが,ロングテールはだめ.

PureSVD 中立的な値で欠損値を埋めてSVDするだけのシンプルな手法だが,Top-Nでの性能は非常に良いせっかく疎なデータなら,そのデータだけに適用すれば良いのでは?

4-2 On the Stability of Recommendation Algorithms
  Ta Son Tung(立命大)
安定性:学習データが増えても,一貫して同じような予測結果を返すシステムは安定性の高いシステム

(下記推薦手法を比較)
アイテム平均
アイテム平均
Item-based CF
User-based CF
Matrix Factorization

安定性に影響を及ぼす要因
・Data Sparsity
・Number of new ratings added
・New Rating Distribution
・Data Normalization

4-3 Optimizing Multiple Objectives in Collaborative Filtering
  伊藤ゆかり(同志社大)
アイテムの有用性:
popular嗜好度が高いユーザにはpopularityが高いアイテムを
popular嗜好度が低いユーザにはpopularityが低いアイテムを
推薦
推薦に直接関係しない外的要因の埋め込み手法
在庫??
実験
MovieLens data set
ユーザサイド:ベースラインで22位だったアイテムを高ランクにできた
システムサイド:在庫しか考えない推薦よりも,提案手法ははるかに効率的に不良在庫を解消できた

研究のやりたいことっていったい何?いまいちよく分からん.

4-4 Understanding choice overload in recommender systems
  土方嘉徳(阪大)
以下,私が担当した論文ですので,詳しく書いております.段落冒頭の数字は,節番号と段落番号に対応しております.
1-2
推薦リストが大きくなりすぎると,たとえ良い質の高いアイテムばかり推薦していたとしても,情報洪水の問題を軽減できたとしても,新たに選択過多(choice overload)に陥ってしまう.
1-3
大きいアイテム集合よりも,より小さいアイテム集合から選択する方が満足することも文献[5, 7, 18]で知られている.choice overloadの問題は,推薦システムを対象にしてはいないが,文献[3, 5, 13, 15, 14, 18]で研究されている.しかし,推薦システムにおいて,上記の問題及び現象は研究されてはいない.
1-4
この研究では,Web上での映画推薦においてchoice overloadについて調べる.推薦リストのサイズと質を様々に変えてみる.実験後の質問によって推薦の魅力,選択の難しさ,選んだアイテムの満足度を調べる.さらに,意思決定の時間,情報探索も調べ,どのような時にchoice overloadが発生するかを調べる.

2-1-1
文献[7]がchoice overloadの最初の研究.人々はより多いchoice setに惹かれるが,実際にはchoice difficultyが増し,満足度が下がることを示している.
2-1-2
choiceが多いと,心理的にはその多さからくる利益が,全ての候補と比較しないといけないというコスト,(もっとアイテムがあると考えて)選択すると後悔するかもしれないという不安,多くの候補から選択するならより質の高いアイテムを選択できるという期待に負けてしまう[文献 2, 16, 17].

2-2-1
choice overloadはchoice set の中のアイテムにほとんど魅力に差がない時にも発生する[文献 1, 3].
2-2-2
これまでのchoice overloadの研究は,choice setの中に興味の高いものから低いものまでさまざまなアイテムが混じっていた.推薦システムは,質の高いアイテムのみ推薦し,これまでの知見とは異なる可能性がある.
2-2-3
アイテムが魅力的でも,比較するのが難しければ,choice overloadは大きくなる[文献 14].
choice overloadはアイテムセットのエントロピーが増えれば増える[文献 3].アイテムセットのエントロピーは,アイテムの数,アイテムの属性の数,属性におけるアイテムのばらつきなどで計算される.
2-2-4
情報推薦では,パーソナライズドされたアイテムが提示される.小さい推薦リストでも良いアイテムが含まれている.大きい推薦リストでも良いアイテムが含まれているが,魅力の似た(魅力の高い)アイテムばかりではあるが,属性はそれよりは多様で,よりchoice overloadが発生するかもしれない.したがって,本研究では情報推薦での推薦リストにおけるchoice overloadについて調べる.

2-3
ユーザ満足には,2つの要素が影響している.一つは,ユーザはより大きくて多様で魅力的なアイテムセットを受けたいと考える.もう一つは,大きいアイテム集合は,choice diffcultyを増やしてしまうことである.
これを調べるため,著者らは推薦リストのサイズと質を変化させて調べている.ベースラインは,5つのアイテムから成る小さい推薦セット.推薦リストのサイズの影響を調べるために,20個のアイテムから成る大きい推薦セット.推薦リストの質の影響を調べるために,20個のアイテムのうち上位5個はTop-5を提示し,下位15位は,さらに低いランクからサンプル的に取り出して並べたものを提示する.実験後の質問によって推薦の魅力,選択の難しさ,選んだアイテムの満足度を調べる.また,アイテムの多様性についても尋ねる.また推薦における経験度合いも計測する.さらに,意思決定の時間,情報探索も調べ,どのような時にchoice overloadが発生するかを調べる.

3
MovieLens datasetで実験(6040 users 3900 movies).Matrix Factozation algorithmで推薦.5-cross validationで実験.1被験者1条件で実験.
3-1
Baseline: Top-5の推薦リスト
Top-20: Top-20の推薦リスト
Lin-20: Top-5の推薦リスト+下位99, 199, 299位...と並べて表示したもの
3-2
被験者に推薦の準備として10個のアイテムにratingを付けさせた.
半分のユーザには予測推薦スコアを提示し,もう半分のユーザには提示しなかった.
ユーザは見たい映画を1つ選ぶ.実験参加者には3ユーロ支払った.174人が参加.タスクを不完全に実行した
被験者や,実験時間があまりに短い参加者は取り除いた.

3-4
29個の質問を7段階で尋ねた.

4.
推薦セットの魅力,choice difficulty, 選択アイテムへの満足度との相互作用を解析するために,Structural Equation Model(SEM)(共分散構造分析)がデータに適用された.共分散構造分析は、潜在変数間の因果関係を表す構造方程式モデルと、観測変数間の関係を表わす測定方程式モデルを、誤差変数を入れて結合したものである。共分散構造分析には 1) 構成概念間の因果関係を分析できる 2) モデルに学習機能がある 3) 双方向の因果関係を扱 うことができる 4) 因果関係を直接効果と間接効果に分解することができる、などの特徴がある。

図2がその結果である.有意な関係に矢印を付けている.カイ二乗検定の結果,良いモデルを示している.
仮説通り,また過去の文献通り,アイテムの魅力は満足度にpositiveな影響を与え,choice difficultyにnegativeな影響を与えている.アイテムの魅力そのものは,推薦セットのアイテムの多様性に強くpositiveな影響を受けている.

図2(一番上の実験条件の比較は無視して)では,choice overloadが起こったかどうかは分からない.そこで,各操作が満足度に与える影響を調査した.Top-20やLin-20がTop-5に比べてユーザ満足度に良い影響を与えるのか悪い影響を与えるのかは分からなかった(図3).このことから推薦セットを長くすることはユーザ満足度に影響を与えないことが分かった.

各操作はユーザ満足度に影響を与えないが,これは推薦の質とchoice difficultyのトレードオフが起因しているように思われた.この仮説を検証するために,各操作の主観概念への影響を調べた.Top-5とTop-20,Top-5とLin-20を比較した.Top-5に比べてTop-20は推薦リストの多様性とchoice difficultyにpositiveな影響を与えていた.Top-5に比べて,Top-20は推薦リストの多様性を高め,そのことが推薦の魅力を増していた.しかし,choice difficultyを上げてしまったために,満足度はTop-5と変わらなかった.

Lin-20はTop5よりも推薦リストの多様性にpositiveな影響を与えていた.逆に推薦リストの魅力にはnegativeな影響を与えていた.しかし,興味深いことにLin-20はchoice difficultyには直接には影響を与えていなかった.しかし,positiveな残留効果(推薦リストの質やchoice difficultyに対する制御感)を与えていた.この残留効果は,6位以下の下位のアイテムを見ることによって満足度が向上したことを意味するものと思われる.質問では,ユーザの専門性(経験)も聞いていたが,専門性(経験)は推薦セットの多様性や魅力にpositiveな影響を与えていた.専門性(経験)があれば,choice difficultyは下がるようだ.
http://eow.alc.co.jp/prone/UTF-8/#
4.2
Top-20では,41%のユーザは上位5位からアイテムを選択していたのに対し,Lin-20では,74%のユーザは上位5位からアイテムを選択していた.Top-20のmedian rankは8.5で,Lin-20は3.0で有意差があった.Top-20は,下位のアイテムも調べる必要があり,これは調査に対しての労力につながる.
図5は,各順位のアイテムの選択回数と,調べるのに要した時間である.Top-20はLin-20よりも,回数も時間も大きくなっていることが分かる.ANOVA(分散分析)を行ったところ有意性が確かめられている.

5.
我々の結果は,choice overloadは推薦セットの魅力とchoice difficultyに依存していることが分かる(何で言えるの?).
結果をまとめると,Top-5は多様性は限られるが,選びやすかった.Top-20は多様性は増すが,選びにくかった.Lin-20は,多様性は増し,選びやすくはなったが,質が落ちた.ということになる.結果として,どの条件でも満足度は同じになった.behavioral measurementによりTop-20はLin-20に比べてchoiceのコストがかかることが分かった.
どのぐらいのサイズの推薦リストが良いかはこの結果からは分からず,今後の課題である.しかし7ぐらいが一番良いのではないかと推測している.ユーザ満足度は推薦の正確さだけに依存するわけではない[文献 6, 11, 12].
今後は,意思決定のステージを考慮したり,ユーザのexperienceを考慮するなど,心理的な面からアイテムの選択に関する研究をすべきであろう.

===

ACM RecSys2010 勉強会ノート目次

http://e-biz.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/acm-recsys201-1.html

ACM RecSys2010 勉強会 公式HP
http://qwik.jp/recsys-study/

ACM RecSys2010 公式HP
http://recsys.acm.org/2010/

 

|

ACM RecSys2010 勉強会のノート(セッション2)

国際会議ACM Recommender Systems 2010 (RecSys 2010)の勉強会のノートです.
論文紹介は,論文タイトル下の発表者がされ,下記は私が書いたノートです.

Session 2: Innovative preference expressions and usage assessments

2-1 Global Budgets for Local Recommendations
  北山大輔(兵庫県立大)
ある地点から半径○km範囲内で,投票数の多い情報を推薦する.
投票権というものがあり,投票すれば増えて,自分へのインセンティブになる.
Budgets-basedな推薦.ユーザに限られた投票権を与え,その投票権の予算内で評価をやりくりすることで,評価が正確に行われることを期待している.
コンテンツ評価
コンテンツの評価,コンテンツの緯度経度,タグ,ユーザ,タイトルとURL,positiveかnegativeか
500人のユーザで,
・投票権はなく無条件のもの
・投票権(100の予算)でやるもの
を比較.投票権(100の予算)でやるものの方が,精度が上がっている.
そのエリア内で最も高い評価を得たアイテムに対して投票していれば,投票権をもらえる.
Amazon Mechanical Parkという,評価をすればお金が入ってくるサービスでやっている.

2-2 Aggregating Preference Graphs for Collaborative Rating Prediction
  藤本和則(近畿大)
直接的にランクを用いるのではなく,選好順序(preference relation)を用いる.
ユーザ間の類似度は選好順序を用いる.複数のユーザのpreference graphを集める.
あるユーザの予測評価を上記のgraphから求める.

2-3 Eye‐Tracking Product Recommender's Usage
 松尾純輝(兵庫県立大)
視線追跡を用いて,推薦システムがどのような段階で必要とされているかを分析
自ら情報探索することも情報推薦を受けることも一つの画面でできるシステムで実験.
香水をeコマースのサイトで購入するふるまいを分析
多様性の異なる7つのカテゴリを用いた推薦
カテゴリと書いているがアイテムを人気順やブランド順,安い順などに並べたもの(並べ方)
視線追跡の結果.ユーザは探索段階において,徐々にRecommenderSystemの結果を凝視する時間が増加
多様性の高いカテゴリでは,情報推薦を受ける傾向にある.

===

ACM RecSys2010 勉強会ノート目次

http://e-biz.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/acm-recsys201-1.html

ACM RecSys2010 勉強会 公式HP
http://qwik.jp/recsys-study/

ACM RecSys2010 公式HP
http://recsys.acm.org/2010/

 

|

ACM RecSys2010 勉強会のノート(目次)

2010年12月12日に兵庫県立大学で行われました,国際会議ACM Recommender Systems 2010 (RecSys 2010)の勉強会の参加報告です.何回かにわたって,特に興味深かった論文について私のノートを公開いたします.国際会議ACM Recommender Systemsは,情報推薦・推薦システム分野のトップカンファレンスで,同分野の最新の動向が分かります.

ACM RecSys2010 勉強会 公式HP
http://qwik.jp/recsys-study/

ACM RecSys2010 公式HP
http://recsys.acm.org/2010/

勉強会では,発表時間は,総合10分(論文紹介5分 + レビュー2分 + 質疑3分),スライド枚数は,タイトル1枚 + 論文紹介5枚以内 + レビュー1枚,であり,どの発表者も簡潔にうまくまとめておられました.発表者の皆様に深く感謝したいと思います.

また,これだけ良い勉強会になったのも,企画してくださった立命館大学の奥健太先生と,兵庫県立大学の北山大輔先生のお力によるところだと思います.両先生方にも感謝したいと思います.

以下,目次です.ノートの詳細は,セッションごとにまとめております.本日から,数日に分けて掲載していきたいと思います.

Session 2: Innovative preference expressions and usage assessments  (12月21日公開)
2-1    Global Budgets for Local Recommendations   
    北山大輔(兵庫県立大)   
2-2    Aggregating Preference Graphs for Collaborative Rating Prediction
    藤本和則(近畿大)   
2-3    Eye‐Tracking Product Recommender's Usage
    松尾純輝(兵庫県立大)   

Session 4: Beyond prediction accuracy   (12月22日公開)
4-1    Performance of Recommender Algorithms on Top‐N Recommendation Tasks
    神嶌敏弘(産業技術総合研究所)   
4-2    On the Stability of Recommendation Algorithms
    Ta Son Tung(立命大)   
4-3    Optimizing Multiple Objectives in Collaborative Filtering
    伊藤ゆかり(同志社大)   
4-4    Understanding choice overload in recommender systems
    土方嘉徳(阪大)   

Session 5: Algorithms    (12月27日公開)
5-1    Fast ALS‐based matrix factorization for explicit and implicit feedback datasets      
5-2    Multiverse Recommendation: N‐dimensional Tensor Factorization for Context‐aware Collaborative Filtering
    江口浩二(神戸大)   
5-3    Collaborative filtering via Euclidean embedding
    大久保和訓(阪大)   
5-4    Online Evolutionary Collaborative Filtering      

Session 6: All about groups    (1月4日公開)
6-1    Affiliation recommendation using auxiliary networks      
6-2    Group‐Based Recipe Recommenations: Analysis of Data Aggregation Strategies
    奥健太(立命大)   
6-3    Group Recommendations with Rank Aggregation and Collaborative Filtering
    奥健太(立命大)   

Session 7: Recommending in social networks    (1月7日公開)
7-1    Interactive Recommendations in Social Endorsement Networks
    寺田健太郎(立命大)   
7-2    A Matrix Factorization Technique with Trust Propagation for Recommendation in Social Networks
    鈴木 優(名古屋大)   
7-3    Who is Talking about What: Social Map‐based Recommendation for Content‐Centric Social Websites
    中島伸介(京産大)   

Session 8: Recommending non‐standard items  (1月11日公開)
8-1    Breaking out of the Box of Recommendations: From Items to Packages
    志甫谷匠(兵庫県立大)   
8-2    Automatically Building Research Reading Lists
    王元元(兵庫県立大)   
8-3    Learning in Efficient Tag Recommendation
    志甫谷匠(兵庫県立大)   
8-4    Recommender Algorithms in Activity Motivating Games      

Session 9: Friends and lovers (1月12日公開)
9-1    Transitive Node Similarity for Link Prediction in Social Networks with Positive and Negative Links
    高岡幸一(甲南大)   
9-2    A Lightweight Privacy Preserving SMS‐based Recommendation System for Mobile Users

9-3    Recommending Twitter Users to Follow Using Content and Collaborative Filtering Approaches
    田村航弥(同志社大)   
9-4    RECON: A Reciprocal Recommender for Online‐Dating
    小林加織里(兵庫県立大)   

Workshop:
W-1    Music Recommendation and the Long Tail
    神嶌敏弘(産業技術総合研究所)   

|

ACM RecSys2010 勉強会(情報推薦,推薦システム)の案内

立命館大学の奥健太先生と兵庫県立大学の北山大輔先生が,下記勉強会を企画してくださっております.国際会議ACM Recommender Systemsは,情報推薦分野のトップカンファレンスで,私は参加したことがないのですが,どのような発表があったのか,大変楽しみです.まだ,だれも担当していない論文も残っておりますので,興味のある方は担当者に連絡をとってみてはいかがでしょうか?ちなみに,私も論文紹介を担当させていただく予定です.

以下,RecSys2010勉強会 公式Webサイトから抜粋
http://qwik.jp/recsys-study/recsys2010.html

===
RecSys2010勉強会

情報推薦分野のトップカンファレンスである国際会議ACM Recommender Systems 2010 (RecSys2010)で発表された研究論文を参加者の皆さんで分担して紹介およびレビューを行います.
...
産官学,研究分野問わず,様々な方々に参加して頂き,情報推薦を通じた交流の機会になれば幸いです.

日時
    * 2010年12月12日(日)
    * 13:00~18:00
会場
    * 関西
          o 兵庫県立大学 姫路新在家キャンパス
                + 〒670-0092 姫路市新在家本町1丁目1-12
                + 交通アクセス:http://www.shse.u-hyogo.ac.jp/sumiya/japanese/access.html
    * 関東
          o 産総研つくば拠点 情報数理研究グループ
                + 交通アクセス:http://unit.aist.go.jp/htri/ht-math-neuro/info_j.html

会議公式サイト
    * http://recsys.acm.org/2010/

発表時間
    * 総合10分(論文紹介5分 + レビュー2分 + 質疑3分)
スライド枚数
    * タイトル1枚 + 論文紹介5枚以内 + レビュー1枚

Session 2: Innovative preference expressions and usage assessments
2-1    Global Budgets for Local Recommendations   
    北山大輔(兵庫県立大)   
2-2    Aggregating Preference Graphs for Collaborative Rating Prediction
    藤本和則(近畿大)   
2-3    Eye‐Tracking Product Recommender's Usage
    松尾純輝(兵庫県立大)   

Session 4: Beyond prediction accuracy
4-1    Performance of Recommender Algorithms on Top‐N Recommendation Tasks
    神嶌敏弘(産業技術総合研究所)   
4-2    On the Stability of Recommendation Algorithms
    Ta Son Tung(立命大)    
4-3    Optimizing Multiple Objectives in Collaborative Filtering
    伊藤ゆかり(同志社大)   
4-4    Understanding choice overload in recommender systems
    土方嘉徳(阪大)   

Session 5: Algorithms
5-1    Fast ALS‐based matrix factorization for explicit and implicit feedback datasets       
5-2    Multiverse Recommendation: N‐dimensional Tensor Factorization for Context‐aware Collaborative Filtering
    江口浩二(神戸大)   
5-3    Collaborative filtering via Euclidean embedding
    大久保和訓(阪大)   
5-4    Online Evolutionary Collaborative Filtering       

Session 6: All about groups
6-1    Affiliation recommendation using auxiliary networks       
6-2    Group‐Based Recipe Recommenations: Analysis of Data Aggregation Strategies
    奥健太(立命大)   
6-3    Group Recommendations with Rank Aggregation and Collaborative Filtering
    奥健太(立命大)   

Session 7: Recommending in social networks
7-1    Interactive Recommendations in Social Endorsement Networks
    寺田健太郎(立命大)   
7-2    A Matrix Factorization Technique with Trust Propagation for Recommendation in Social Networks
    鈴木 優(名古屋大)    
7-3    Who is Talking about What: Social Map‐based Recommendation for Content‐Centric Social Websites
    中島伸介(京産大)   

Session 8: Recommending non‐standard items
8-1    Breaking out of the Box of Recommendations: From Items to Packages
    志甫谷匠(兵庫県立大)   
8-2    Automatically Building Research Reading Lists
    王元元(兵庫県立大)   
8-3    Learning in Efficient Tag Recommendation
    志甫谷匠(兵庫県立大)   
8-4    Recommender Algorithms in Activity Motivating Games       

Session 9: Friends and lovers
9-1    Transitive Node Similarity for Link Prediction in Social Networks with Positive and Negative Links
    高岡幸一(甲南大)   
9-2    A Lightweight Privacy Preserving SMS‐based Recommendation System for Mobile Users

9-3    Recommending Twitter Users to Follow Using Content and Collaborative Filtering Approaches
    田村航弥(同志社大)   
9-4    RECON: A Reciprocal Recommender for Online‐Dating
    小林加織里(兵庫県立大)   

Workshop:
W-1    Music Recommendation and the Long Tail
    神嶌敏弘(産業技術総合研究所)   

===

|

国際会議WWW2009論文感想その11

Lyndon Kennedy, Mor Naaman: Less talk, more rock: automated organization of community-contributed collections of concert videos, Proc. of WWW '09, 2009.
http://www2009.org/
http://portal.acm.org/citation.cfm?id=1526752
ソーシャルコンピューティング

野外コンサートなどでは複数の人が同じアーティストを同時に撮影していることが多い.撮影開始と終了時間などはまちまちだが,同じ時間帯を撮影したユーザは複数いることがあり,それらの映像(ビデオクリップ)の同期をとると,映像検索や閲覧などで便利と思われる.

この研究では,ビデオクリップ間の同期を取ったうえで,さらにビデオクリップのグラフ構造を作成することで,それの応用を行っている.この応用が極めてinnovativeであり,非常に価値の高い研究であると言える.

ビデオクリップ間の同期は,音声指紋という手法を用いている.この手法を用いることには新規性はない.簡単に説明すると,ビデオクリップの音声データのみを用いてビデオクリップ間の同期を行う.ビデオクリップをさらにtime windowで分割し,time windowごとにフーリエ変換を施し,局所的な周波数ピークを発見する.これを一つのtime windowで数個探す.time window間の上記ピーク点の周波数の大きさの差を特徴量として,これからハッシュ値を求めることで,ビデオクリップを特定する識別値を生成する.この識別値の一致により,異なるビデオクリップのtime window間のマッチングを行う.ノイズの影響でtime windowのマッチングはそれほど精度が高くなるとは言えないが,その一部はマッチングが取れる.二つの映像の再生時刻をx軸,y軸にとり,マッチングしたものをマッピングすると,y=xの線上にマッチングが取れた点が並ぶことがある.この場合,ビデオクリップ間のマッチングが取れたことになる.

マッチング後のアプリケーションとしては,ソーシャルコンピューティングの考え方を用いて,一般に人気のある映像区間の検出,高音質なビデオクリップの検出,映像区間へのアノテーションの付与(統合)を行っている.

ついで,重なる時間帯のあるビデオクリップを集めて,グラフを作る.このグラフはぶち切れの小さなグラフの集合となる.このグラフのうち,内部のエッジの多いものは,多くのユーザが同時に撮影していた時間となる.このように内部のエッジの多いグラフを探せば,人気のあるコンテンツを探すことが可能になる.

また,音声指紋によるマッチングは完全でないため,ノイズの多い低音質なビデオクリップは他のビデオクリップとマッチしない可能性が高くなる.これにより同一グラフ内で最も次数の多いビデオクリップが最も高音質なものになる可能性がある.これを利用した高音質ビデオクリップの検出を行っている.

最後にアノテーション付与については,グラフ内のビデオクリップに付けられたアノテーションに対し,tf-idfでスコアづけし,高い単語を付与している.

評価はまだ十分とは言えないが,重要クリップの発見においては,今回は音楽を対象としているので,音楽教諭サイトLast.fmでのランキングと一致しているかを見ている.高音質クリップの発見では,被験者実験により付与したスコアとの相関を調べている.アノテーションの評価は,著者の主観によるものであるが,例を見る限りは,コンテンツの内容を表すアノテーションが付けられているように見える.

この論文が評価されたのは,映像のマッチングから,ビデオクリップ間のグラフ構造を作るという,ソーシャルコンピューティング的な考えに発展させた点にある.この二つを結びつけるという発想は,誰もができるものではない.また,マッチングの不完全さをうまく利用し,それにソーシャルコンピューティング的な考えにより,高音質なビデオクリップを発見したという点も面白い.非常にinnovative な論文であると言える.

|

« 2010年11月 | トップページ | 2011年1月 »